= SHILOH 副題「夜明け前」 =


 今回の話題は、知っている方も多いと思います。

 Don Henleyはリンダロンシュタットバンドに加わる前はShilohというバンドに在籍していました。このバンドは彼のハイスクール時代から何度かメンバーチェンジやバンド名を変更して(Four Speedsや Felicityなど) 、1969年にLAに繰り出すのです。

 バンドのメンバーはRichard Bowden(G)/Mike Bowden(Bass)/Al Parkins(Pedal Steel G & EG)/Don Henley(Dr)/Jim Ed Norman(Organ/Piano/G)の5人編成でした。

 彼らの唯一のアルバムはKenny RogersのAMOSレコードからリリースされています。GLENNとJDのDUETチームLongbranch Pennywhistleも同じレコード会社です。

 Shilohのメンバー達は1968年春に、ダラスのブティックでKenny と初めて出会い、その後カリフォルニアに繰り出すまで、1年近く電話などでやり取りをしていたそうです。

 そうして出来たアルバムも、レコード会社のたいしたプロモートもなく、不発に終わってしまいます。プロモートに関しては素人のKennyには、不慣れでたいしたこともできなかったのでしょう。アルバムは全10曲で、半分以上Henleyがリードボーカルを取っています。アルバムの解説はJIMMYさんがいずれすると思いますので、私はあえて致しませんが、そんなに悪い作品では無いです。十分楽しめます。JIMMYさん所有盤はFour Speed3曲、Felicity2曲にアルバム未収録2曲を加えたブートです。インターネットで音源を入手できた時期もあったので、その音源ではないでしょうか?今はできませんよ。

 当時の事をHenleyは「与えられた環境の中で最大限の事を尽くした。曲作りの才能も金も無かったけど、大成功を収める為の大きなステップだった」と振り返っています(Henleyのファンサイトに掲載されていた英語の記事の一部を要約)。

 これは、GlennやJD Southerもそうだったそうですが、失敗に終わった時、Kennyは出版権を彼等に戻し、レコード会社との契約も解いてくれた為、David Gaffin(Asylumレコード)と契約ができたそうです。

 ということは、HenleyがOKを出せば、CD再発も夢ではない!

 残念ながら、Henleyはそれらの作品を「今のところ何も価値は無い」と言い切っていますので、まず望みはないでしょう。

 バンドは、Sneaky Peteが抜けたChris HillmanとRick RobertsのFLYING BURRITO BROTHERSにAl Parkinsが引き抜かれ解散となります(この頃のFLYING BURRITO BROTHERSにはLeadonも居ました。但し、その後すぐ脱退。)。

 Jim Ed Normanはその後もEAGLESの曲のアレンジャーとしてHenleyの元に残り、アルバム「呪われた夜」ではピアノでレコーディングにも参加しています。

Richard BowdenはソロやSandy PinkardとPinkard&Bowdenとして活動を続け、Mikeはリンダやエミール・ハリス、そしてJDのバックなどで活動をつづけています。

 グループでは成功を収めることはできませんでしたが、5人とも大なり小なりの成功を得られたと言ってもよいのではないでしょうか。



RichardとMikeは兄弟であるとしているHPもあるのですが、Richardのホームページに行くと、“my cousin Mike Bowden(従兄弟)”って書いてあるんですよね。どっちが正解なんでしょうか?

Pinkard & Bowdenの活動については、彼らのホームページがありますので、http://www.pinkardandbowden.com/を参考にしてください。



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