= Don Felder Story (1) EAGLES前 =


 3回にわたり、彼のBiographyを紹介させていただきます。94年再結成時のFelderのインタビュー記事が今まで多くの雑誌で取り上げられたこともあり、ご存知の方も多いとは思いますが、周知の事実に自分の表現を足した文章にしてあります。それでは第1回の幕開けです。


 Don Felder, 1947年9月21日フロリダ州ゲンインズビル生まれ。

 ゲインズビルで育ち、生年月日から推測すると、日本で言う小学生の高学年になるのでしょうか、その頃テレビで見たエルビスが彼の人生を変えることになります。
 彼の目にはエド・サリバンショーのエルビスの演奏姿が、ワイルドでクールに映り、すぐさまFelderの中の音楽の虫が騒ぎだし、まるでR&Rが彼の生活の全てに感じたのです。
 彼の世代には、同じようにエルビスに惹かれてギターを弾くようになった少年が近所にたくさんいて、そういった近所の少年達とギターを交換したりして、たくさんのギターを所持していたそうです。

 Felderは15歳の時、Continentalsと呼ばれるバンドに加わりました。このバンドにはStephen Stillsがいたことも有ります。Stillsの後任にBernie Leadonが加わり、ここから2人の長い付き合いが始まるのです。
 Bernieはブルーグラスやカントリーが得意で、当時は全くエレキを弾いていませんでした。弾けなかったということは無いのでしょうが、得意ではなかったようです。FelderはBernieからカントリーの弾き方を習う代わりに、Bernieにエレキを教えたのです。
 その後、バンドはMaundy Quintet (多分5人編成だったのでしょう)と名前を変えました。当時のFelderは、同世代の中で特別に演奏が上手かったわけでもなく、ありふれた腕前だったと回想しています。

 イギリスのグループCyrkleがシングル曲“Red Rubber Ball”を引っさげて町に来た時、Felder達のバンドは前座を勤めることになりました。そしてCyrkleのマネージャーに気に入られて、ニューヨークに連れて行ってもらい、クラブで演奏することになるのです。
 映画のようにトントン拍子で話は進むと思いきや、彼等のバンドのドラマーがホームシックになってしまい、フロリダに戻り、バンドはあっけなく解散、その後Leadonはカリフォルニアに行き、Felderはニューヨークに戻ってFLOWと呼ばれるBANDを結成することになります。

 FLOWではアルバムを1枚残しています。このアルバムは現在でもCDで入手が可能ですから、聴かれた方も多いと思います。ロックというより、ジャズやクロスオーバー寄りでセンスは良いのですが、ヒット性は無く直ぐに解散してしまいます。ニューヨークに居る間、Felderはいろんなスタイルの音楽を学び、プレーしました。Frat-Rock、ジャズ、Top40、カントリー、クラッシックなどなどです。

 その後FELDERは、ボストンに移ってレコーディングスタジオで働きました。そこではレコードの作り方を学び、まるでエンジニアのような状態でした。勿論、その間もBernieを含む故郷の友人達とは連絡を取り合っていました。
 明けても暮れても作曲、演奏、そしてギターの猛練習で、あっという間に2年が過ぎたようです。スタジオでの仕事は収入が良かったわけではなかったようですが、他に目を向ける余裕が無かったことが幸いして、思う存分練習に没頭できた時期だったようです。

 1972年、Felderは、初のツアーでボストンに来たEAGLESと出会うことになるのです。



Maundy Quintet時代のBernieの写真を見ると、髭はまだ無く、長目のマッシュルームヘアーで、イメージが全然違います。彼らの近辺の音楽仲間には後のTom Petty & HeartbreakersとなるバンドMudcrunchもいました。FelderはTom Pettyにもギターを教えたそうです。
The Cyrkle(サークル)1966年頃、当時ビートルズのマネージャーだった Brian Epsteinが手掛けてデビューした3人組のポップグループ。"Red Rubber Ball" のスマッシュヒットがあるそうですが、数曲シングルをリリースした後で消えたとのこと。




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