= アメリカンロックを築いた2つのバンド(1) =


 アメリカンロックを築いた、そしてウェストコーストサウンドを語る時に欠かせない、2つの60年代のバンドがあります。2回に別けて紹介させていただきます。


☆BUFFALO SPRINGFIELD☆

 Steve Stills (Stephen Stills)がAu Go-Go Singersというフォークグループで一緒にプレーしていたRichie Furayに、彼のカナダ人の友達Neil Youngに会いにLAに行こうと提案します。その途中、渋滞の中偶然に彼と再会するという有名なエピソードがあります。3人は意気投合し、その後Dewey Martin、Bruce Palmerが加わり、1966年にバンドはデビューしました。

 わずか2年という活動期間に脱退、交代、復帰と数回のメンバーチェンジをしています。解散時のメンバーはStills/Furay/Young/MartinのオリジナルメンバーにJim Messina が加わった形ですがJim Fielder(後にBlood Sweat & Tears)やDoug Hastingsがいた時期があるようです。FielderはPalmerがドラッグで体調を崩した時に交代参加していて、お蔵入りした幻のセカンドアルバム「Stampede」で演奏が聴けるそうです。そして最後のアルバム「LAST TIME AROUND」では、Rusty Yongがペダルスチールギターを弾いて一部サポートをしています。

 1度バンドを離れたことのあるYoungが、音楽性の違いからStillsとの口論の末、再度バンドを飛び出してしまい、68年に解散してしまいます。前述のアルバム「LAST TIME AROUND」は、勝手に録音されたものやお蔵になったアルバムなどから曲を集めて、解散直前にベーシスト兼プロデューサーのMessinaが編集したものです(彼はPOCOでもランディーが抜けた後、残りのベースパートを弾いたりと、災難な人ですね)。アルバムとしての完成度は今一つですが、個々の曲は秀作です。Youngの1人だけがそっぽを向いたジャケット写真が意味ありげです。また、それまで、StillsやYoungばかりが目立ったのですが、このアルバムではRichieの曲が4曲採り上げられていて、彼の才能が開花し始めたのです。

 そのRichieによって後日語られたところ、リーダーは実質Stillsだったそうです。Youngがミュージシャンとして頭角を現す過渡期だったのではないでしょうか。CS&Nに加わった時でさえ、売名行為と言われたこともあったそうです。勿論、成功によって誰も言わなくなりましたが。

 彼らは、当初2枚目のアルバムとして、その後に海賊盤で出回る「Stampede」というアルバムを製作していますが、お蔵入りになった為、2年間の活動で3枚のアルバムしか残していません。

 事実上の2枚目のアルバム「BUFFALO SPRINGFIELD AGAIN」では、Beatlesの「サージェント。。。。」のアメリカ的アンサーと評論家から賞賛され、最後の「Last Time...」は当時のバンドの状況から、同じBeatlesのホワイトアルバムと比較されて語られています。残念ながら、どのアルバムもリリース当時はセールス的には成功を収めることはできず、その後数十年を経て高い評価を得ることになるのです。日本に至っては、解散後の69年に出たベスト盤がデビュー作となったそうです。

 昨年出たBOXセットは10年前から計画されていたもので、貴重な音源を含んでいて、ファンから長いこと待ち望まれていた物です。解散の元凶となったYoungによって編纂されたものです。

 そして、このバンドは2つのグループに別れることになります。ウェストコーストサウンドを確立させたCSN&Y、そしてPOCOです。



初期のPOCOはバッファローのゴーストバンドと言われたほどサウンドが似てました。
ご存知と思いますが、MessinaはPOCOに3枚のアルバムを残して脱退、その後ケニーロギンスと組んでロギンズ&メッシーナでヒットを飛ばします。

追記:内容が年代を追っていないので、読み難い点お許しください。




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