= Doobie Brothers/Pat Simmons
 知られざるこの1枚 =


 そこそこアーティストを取り上げましたが、70年代を代表するウェストコーストバンドの片翼、Doobieを取り上げなければ不公平。

 ところが、個人的にはDoobieは好きでよく聴きますが、記事にするほどよく知らない。というわけで、あまりしられていないメンバーPatrick Simmonsのソロアルバムを紹介します。

 彼もDoobieが解散した83年に「Arcade」というアルバム(未CD化)を発表しましたが「So Wrong」(記憶では打ち込みリズムの曲だったと思います)という曲がTOP40のぎりぎりぐらいのスマッシュヒットをしただけでした。ところが密かにセカンドアルバムを日本だけで出していたのです。残念ながら廃盤になっていますが、日本のみの企画盤ですので、海外のマニアにはヨダレがでるアイテムになっているのではないでしょうか。


『TAKE ME TO THE HIGHWAY』 (1996:COCA-13239.DENON)
収録曲
WILD RIDE
BLACK WATER*
TAKE ME TO THE HIGHWAY*
SUMMER RAIN
THE RIVER KEEPS ON RISIN'
LONG TRAIN RUNNIN' *
OH HOW HAPPY
BLUES TO THE HIGHWAY
THIS TRAIN I'M ON*
LISTEN TO THE MUSIC*
SUMMER RAIN -INSTRUMENTAL


 *マークを付けた曲はDoobieの曲のソロバージョンで、特に「LONG TRAIN RUNNIN'」と「LISTEN TO THE MUSIC」は、DoobieではTom Johnstonのボーカル曲ですから、ライブ以外の正規スタジオテイクは、ここでしか聴けないという涙物の曲になります。これら初期のJohnstonの曲は、彼の脱退後はPatがボーカルをとっていました。そのことについては、昔FMで放送したライブ(ブートが出ています)をお聴きになって知っている方もおられると思います。

 他には「BLACK WATER」は『WHAT WERE ONCE VICES ARE NOW HABITS(74)』、「TAKE ME TO THE HIGHWAY」は『CYCLES(89)』、「THIS TRAIN I'M ON」は 『BROTHERHOOD(91)』の焼き直しです。但し、Patの曲ですのであまり違いは無いでしょう。「BLACK WATER」は差は小さいですが、Doobieバージョンの方がいいですね。

 そしてなんと、J-WALKの「何も言えなくて夏」を日本のファンに対するサービスとして演っているのです。「Summer Rain」です。Patのバージョンは、盛り上がりの部分をさらっと歌っているので物足りませんが、その気持ちは嬉しい限りです。ライナーによると、日本の曲を数曲渡して、その中からPat自身が選んだそうです。

 Doobieは昨年(01)、日本に来て盛り上がったようですね。是非興味がある方は中古屋で探してみてください。




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