= ブート天国日本 =


 皆さんはどのようにして、Bootleg(非公式盤、海賊盤)を入手しているのでしょうか。タワーレコードやHMVの棚には絶対に置いていないですよね。


 Bootleg(ブーツの足)という言葉はアメリカ禁酒法時代に生まれた言葉です。禁酒法とは酒を飲むことを禁止したものではなく、製造・運搬・販売を禁止したものです。この頃、アメリカ国外で製造された酒は、ブーツの中に隠されて運搬されていました。そこから違法物をそう呼ぶようになったのです。

 当初日本では海賊盤という呼び名が一般でしたが、70年代後期あたりから、雑誌などでこの呼び名が紹介され、徐々に浸透していったものと思います。またBootlegの種類が一番多いのは、勿論BEATLESです。

 実は、Bootlegと唱って(CDRコピーではなく)堂々と宣伝販売しているのは日本だけなのです。独立系のショップで置いてあることもありますが、それは業者の集まりで誰かが持ち込む商品をブートと知ってか知らずかで引き取り、棚に並べるようです。それとは別に、ブートを専門に販売している新宿の店々のようなものが有るのは日本だけのようです。但し、このような店は概してプレミアを付けて高値で売っていますが。。。。

 海外での状況はどうでしょうか。Jimmyさんからは、アメリカでは殆ど見かけないと聞いています。試しに検索エンジンで“Bootleg”とか“Live Recording”で検索してみましょう。マニアの交換ページしか見つけられませんね。彼らは法律違反・若しくは検挙を恐れてか、必ず“Not for Sale, Trade only”と唱っています。勿論、販売していません。

 海外の殆どの場合は街中の普通のMusicショップで正規盤に埋もれているそうです。つまり、日本の独立系の店と同じで、業者間の集まりやオークション・地方のマーケットなどで掘り出し物を見つけて、店によっては宣伝・広告するようです。勿論、そのような物ばかりを好んで扱うショップもあったり、ブート製造者とのコネを持っているショップもあるとは思います。

 ブートが作られている国としては、ヨーロッパや日本(クラッシックではかなり多いそうです)があり、例えばTOM WAITSはロシアでかなりのブートが作られているようで、旧ソ連邦の国や東欧のショップを探すと出てくることが多々あります(彼は東欧でかなり人気があります)。アジア方面は、正規盤のコピー商品が多いようですね。


 では一般にはどのようにしてブートを増やすのでしょうか?

1) 大型店以外の街中のショップや中古屋を頻繁にチェックする。
2) ずばりブート店と唄っている店で購入(日本ならネットで簡単に見つけられます)。
3) ネットオークションを利用する。この場合はCDRコピーの場合があります。
4) ネットで交換(CDR)してくれる人を探す。交換相手の欲しい物が無いと難しいかも。
5) オンラインショップを虱潰しにチェックする。
6) 国内外のマニア若しくはコレクター向けの雑誌の広告をまめにチェックする。

 いろいろとあるようですが、日本にいる皆さんなら、2)が一番楽に入手できる方法なんでしょうね。羨ましいと言っていいのか!?


 ブートの質は様々です。オーディエンス物、コンサート会場にカセットを持ち込んで録音したもの、概しては音が悪い。サウンドボード物、関係者が機材を通して録音したものやFM放送されたもので、高音質。FM音源のブート化は仕方が無いにしても、海外はテープやフィルムの管理がいいかげんだそうで、関係者(アルバイトも含め)が持ち帰ってダビングすることは頻繁なのだそうです。

 音楽著作権物の問題は、JASRACの著作権管理方法問題、コピーコントロールCDの問題、カジュアルコピー問題などたくさん有りますが、「I Love Eagles」はそのような社会問題を論議する場ではないので、深く考察はいたしません。好きなアーティストの飯ダネを奪っているということを心の隅に置いて、個人の判断でお楽しみください。


* Bootlegはもともと、レア・ライブ音源の配布目的ではなく、政治的規制や経済的問題で聴くことが難しかった音楽を無許可で安く販売したもので、共産国や発展途上国では現在もこのような理由で違法コピー物(正に海賊版)が売買されています。





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