= 臨時4号 DVD-AUDIO検証 =
ふとHMVのEAGLESの棚を見たら、先日BBSでJamieさんが言っていた『Hotel California』のDVD-AUDIO(番号60509-9)を発見。日本円で約2800円程度だったので、買って検証することにしました。但し私はDVDプレーヤーは所有していません。
<再生にあたっての環境>
1) PCのサウンドカード | マザーボードASUS“P4T-E”にオンボードで、そのケーブル出力端子からオーディオに接続している。デジタル(dts)と5.1chでの再生は不可能である。 |
2) DVD-ROM | Pioneer DVD-117をIEEE1394の外付けユニットに入れて使用。OSはW2000とW98SEのダブルブートだが、W2000ではDVDをイレギュラーな接続で使っている為、時々ドライブが動作せず、今回はW98SE+WINDVD2000の組み合わせで検証。 |
3) オーディオ | オールインワン型のミニコンポで、ONKYOのFR-V33というCD・MD・FM搭載型機種。 |
4) 再生したソフトの仕様 | リージョンコードはフリーであった(25年前の作品に設定されていたら激怒だが)。dtsと通常のドルビーアナログサウンドが選択できる。曲の他にプロデューサーのインタビューが収録されていた。再生中の画像は静止画である。 |
5) 再生・比較の方法 | 比較するために使ったのはノーマルCD#7559-60509-2(ASYLUM)で、こちらはパソコンで鳴らさずに上述のコンポのCDプレーヤーで再生した。5.1chでの再生が不可なので、ヘッドホンでの再生比較のみとした。出力レベルはなるべく同じになるようにした。 |
<比較>
1. Hotel California | 頭の12弦ギターにちらちらと被さるジェット音のようなシンセの効果音の動きがより鮮明に聞き取ることができた。 |
2. New Kid in Town | 際立った差は無し。 |
3. Life in the Fast Lane | コーラス部分で、各メンバーの声が聞き分けられる程度まで鮮明に聞こえた。 |
4. Wasted Time | 貧弱な機材な為かバスドラの音が割れてしまった。軽く踏んでいる程度と思われるが、CDでは殆どバスドラは聞こえないはずである。それだけ音がシャープになったと解釈してください。 |
5. Wasted Time (Reprise) | 多少、澄んで聞こえる程度。 |
6. Victim of Love | 際立った差は無し。 |
7. Pretty Maids All in a Row | コーラスがより重厚にそして、スライドギターがより自然に(マッチして)被さっているように聞こえる。 |
8. Try and Love again | Don Henleyのコーラスがはっきり聞こえる(CDではぼけているので誰の声か解りづらい)、彼にしては、かなり高いパート(限界?)で歌っており、あらたな発見であった。その代わり、JOEのGretschギターの音だと思うが、完全にぼけてしまっていて、オカズで被さる部分が完全にギャグになってしまい残念である。 |
9. The Last Resort | 際立った差は無し。 |
<考察>
パソコンで鳴らすということと、dtsと5.1chでの再生ができないので、差を感じることはできないと完全に諦めていた。予想外であった。これがもしdts+5.1chで更には大音量で鳴らせる環境にあったなら、その差は歴然としたものになったと想像します。全体的には、ボーカルを含む各楽器のエッジがシャープになり、CDより音が鮮明になっています。
このDVD-AUDIOの特性を生かすには、まず環境を整える必要が有る。5.1chで音を鳴らすにはAVアンプ及びスピーカーが必要であり、またその力を発揮させることのできる部屋も必要になる。 日本盤でリリースされた場合は、3千円を越すであろうが、単純なソフトの価格差だけではないことから、このメディアが普及するかは疑問である。オーディオマニアが買う程度ではなかろうか?少なくとも、CDの代わりのメディアとしてのポジションは難しいのではないかと感じた。
<最後に>
繰り返しますが、アナログドルビーサウンド2ch出力での比較ですので、正確な比較ができていないということをご理解ください。