= TEAブレイク 2003年4月 =
TEAブレイクを致しましょう。音楽話ではありますが、EAGLESとは全く関係有りません、多分。
今年の3月の始め頃だったと思いますが、みかんさんから日産のCMで使われているマットビアンコの曲名の質問がありました。運良くまだオンエアされていましたので聴くことができました。予備知識無く、CMで使われている部分だけを聴くと「What
a fool believes」とは分かりませんね。というわけで今回はCMに使われている曲がテーマです。
今回私が気に入ったCMはキリンビバレッジ「G.G.Tea」。ブリトニー・スピアーズが、商品のパッケージを思わせるデザインの衣装を着て踊りまくるやつです。2種類あって、ピンクの「SOPRANO PEACH・TEA」篇と水色の「TEA・SODA」篇。どっちもスピアーズがのりのりで踊っています。何となく気になってしまいました。前者の曲はKINKSの「All Day And All Of The Night」で昔よく聴いた曲ですので1発で分かりました。問題は後者の曲です。曲名は“I Love Eagles”の常連さんの多くの方が知っているであろう、ジャクソン・ブラウンもカバーしている「Stay」。アーティストが分かりませんでした。
便利ですね、今はこの手のことはインターネットで調べるとかなりの確率で分かります。結果を言えば、これもまたよく聴いたことのあるホリーズのカバーで、所有している彼らのベスト盤に収録されていました。直ぐに分からなかった自分が情けないというか、持っていて“ラッキー”と言うのか。。。。
確かにホリーズは、バディ・ホリーからグループ名を取り、ビートルズ以上にマージービートしていて、グラハム・ナッシュが在籍していたグループです。ナッシュの脱退後のホリーズはかなりトーンダウンしてしまいましたが、70年代前半まで活動を続けていました(ちょくちょくリユニオンはしていると思います)。“Stay”のオリジナルは、Maurice
Williams & the Zodiacsで1960年のヒット曲で、スローテンポです。映画「Dirty
Dancing」のサントラにも収録されています。またこの曲は数多くのアーティストにカバーされています。
さて最初に戻って、一方のKINKS「All Day And All Of The Night」。実はDOORSの「Hello,
I Love You」という大ヒット曲が(訴えられていないので盗作という言葉を適用しませんが)、まんまです。レイ・デイヴィスが訴えていたら確実に負けていただろうと言われています。レイ・デイヴィスがジム・モリソンのファンで、自分の曲を参考にしてもらったということに喜んで、告訴しなかったということです(ディズニーvs手塚のような話ですね)。
“マイ・スイート・ロード”で負けたジョージ・ハリソン(シフォンズ「He’s
so fine」)や、ジョン・レノン(ビートルズ)のカム・トゲザー(チャク・ベリー「You
Can’t Catch Me」のパロディー曲)からみると、何と羨ましい話ではないでしょうか!?
KINKSもHOLLIESの曲もそれぞれ彼らの代表曲ですので、ベスト盤で聴くことができます。興味のある方は是非聴いてみてください。
* | ジョンの作ったビートルズ『アビーロード』に収録された「Come Together」は、彼がうっかりチャックの『You
Can’t Catch Me』をパロッたと口を滑らせてしまい(多分、ことの始めはそうだったと思います)、著作権保有者に訴えを起こされてしまいました。和解の為にジョンのアルバム「ロックンロール」に「You
Can’t Catch Me」を含むチャックの曲を2曲収めたのは有名な話。 また、ジョージが裁判で負けた際に、ジョンは「もっと上手くやらなきゃ」とコメントしたとか!?(未確認)。シフォンズは後にパロッて「マイスィートロード」をカバーしています。 |