= 俳優Glenn Frey =


 アメリカ・TVドラマシリーズのコンビ刑事物というと、私は真っ先にデビッド・ソウルとポール・マイケル・グレーザーの「刑事スタスキー&ハッチ」を思い出しますが、皆さんは「マイアミ・バイス」の方でしょうか?

 ご存知の通り、このマイアミ・バイスにGlenn Freyは出演しています。このテレビドラマはMCAが元EAGLESのロードマネージャー、アービング・エイゾフ(当時社長)の元で制作したもので、数多くのミュージシャンが登場しています。Glennの回は見逃しましたが、覚えているのはフィル・コリンズやシーナ・イーストン(最終シリーズでドン・ジョンソンと結婚する)などなど。ミュージシャン以外にも数多くの有名人が出演しています。

 GlennはAsylumから首を切られて、エイゾフを頼ってMCAに移籍。2枚目のソロアルバム「The Allnighter」からのファーストシングル「Sexy Girl」は、スマッシュヒットはしますが(ビルボード誌33位ぐらいでした)、今ひとつのセールス。そこでエイゾフが考えたのがGlennの案外甘いマスクを利用して、彼にドラマ出演させることでした。そして、アルバムの中の曲「Smuggler’s Blues」をそのままモチーフにして話を作り、ヒットさせたのです。

 Glennのマイアミ・バイス登場は、シリーズ1作目の5話か6話目あたりで、番組制作開始の早い段階で、計画されたものだと推測します。更に、番組挿入歌として「You Belong to the City」を作らせ、「Lover’s Moon」も番組で使いました。エイゾフはこの後も、Glennに映画「ビバリーヒルズ・コップ」の主題歌「Heat is on」を歌わせますが、それよりもこれを転機にGlennは一時的に俳優業を始めるのです。おりしも、ビデオクリップ全盛時でしたから、そこに今までとは違った楽しさを発見し、助長したのではないでしょうか。

出演映画・ドラマ
Miami Vice(84): TV-ゲスト1回
Let’s Get Harry(86): 映画、邦題「ハリー奪還」
Wiseguy(87): TV-ゲスト7回出演
South of Sunset(87): TV(有名なようだけど詳細知りません)
Nash Bridges(96): TV-ゲスト1回(マイアミ・バイスと同じドン・ジョンソンの刑事物)
Jerry Maguire(96): Movie-邦題「ザ・エージェント」


 「ハリー奪還」の内容はメグ・ライアン&ラッセル・クロウの「Proof of Life」に似たようなもので、違いは一般人が人質を助けてしまうという、半ばお笑いのような映画だったそうです。Glennのインタビューで、「まるで(スタローンの)ランボーみたいで、皆にグランボーって呼ばれたよ」って嬉しそうに言っていたのを覚えています。この映画にはTIMが1曲提供しているようですが、サントラ盤には未収録です。

 話によると、音楽を廃業して、本気で転業しようと考えていたようですが、やっぱ音楽の方が楽だぁってことになったそうです。現在は友情出演程度に留めているようです。

 残念ながら、「Jerry Maguire」以外見ていないので、ご存知の方、是非感想をお聞かせください。「ハリー奪還」はレンタルビデオにまだ有るかもしれません。日本での劇場公開が有ったかは知りませんが、1度深夜に放映されているようです(その時の視聴率は0.8%)。マイアミ・バイスでは誰が吹替えをしたのかな。Nash Bridgesも日本で放映されています。

 「Ain’t it Love」のコマーシャルは見た方も多いと思いますが。カナダドライ・ジンジャエールで、オープンカーから飛び出てくるシーンだったかな。



「Sexy Girl」のプロモビデオは、Glennを含んだ親父どもが、近所に越して来た、いかにも典型的なグラマラスなヤンキー女性に目が釘付けになり、「セクシーガ〜ル♪」って歌う、ある意味、情けないものでした。「You Belong to the City」は黒のカジュアルジャケットにジーンズ姿で、バーから出て夜の街を徘徊するもので、「Smuggler’s Blues」のビデオクリップはストーリー仕立てでご存知の方も多いと思います。一枚目「No Fun Aloud」からのシングル「The One You Love」がベッドルームでGlennが静かに歌うものでしたから、かなり凝ったものになっていました。
映画「ビバリーヒルズコップ2」の主題歌「Shakedown」はボブシーガーが歌いヒットしましたが、ボーカルが決まるまでに、数人試したそうで、その中にGlennもいたそうです。録音テープは存在していないのでしょうか?あれば聴いてみたい物ですね。



他のメンバーの映画・TV出演状況
Don Henley: The Country Bears(02)」−名も無い熊の声でちょこっと出演
Don Felder:「Galaxy High School(86)」−TVシリーズで音楽を手掛け、ゲスト出演を数回
Joe Walsh:「Bruce Brothers(80)」−終りの方で囚人役でちょこっと出演(Jimmyさん談)
Timothy B. Scmit:「Scenes from the Goldmine」−役名Dennis(未確認)

 尚、以前BBSで紹介した「Cry Blood, Apache(70)」はDON HENLEYのクレジットが有りますが、同姓同名の別人でした。



 「マイアミ・バイス」で、黒人の刑事を確か尾藤イサオが吹替えしていましたね、“だぁれのせいでもありゃしない、皆おいらがわるいのさぁ〜♪”
 ちなみに「刑事スタスキー&ハッチ」のポールマイケルグレーザーは下條アトムでした。

 お後がよろしいようで。。。。




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