ウォールデンの森プロジェクト =


 ご存知の方も多いと思いますが、Don Henleyが提唱・推進している慈善プロジェクトです。

 ウォールデンの森は、マサチューセッツ州のコンコード町からちょこっと離れた場所にあります。地図で見る限りはちょこっとですが、距離的にはそこそこの距離だと思います。

 この活動精神的基になっているのは、Henry David Thoreau(H.D. ソロー 、1817-1862)の「Walden, or, Life in the Woods (1854)」(「森の生活:ウォールデン」として複数の方によって翻訳されています)です。

 この本は、ソローが自身の思想を実現すべく、2年2ヶ月の間ウォールデン湖湖畔で過ごした時のことを本にしたものですが、最低限の物と労働で自然の中で過ごした時の状況や彼自身の心的葛藤なども含めて記述されているそうです。

 Don Henleyのプロジェクト発起の発端となったのは、80年代に不動産デベロッパー達に、このウォールデンの森がビルやコンドミディアムの為に破壊されそうになったことでした。

 プロジェクトの目的はソローの記した、神聖で自然な場所ウォールデンの森と周囲の環境を残そうということ、ウォールデンの森にあるThoreau Institute(ソロー会館とでも訳したらよいのでしょうか?)をサポートすることで、自然環境や本来の自然な人間性を学ぼうということです。

 現在まで2300万ドル集めて、100エーカーの土地をデベロッパーから買い戻したそうです。勿論、それで終わったのでなく、次の世代に引き継いでいく為にも、多くの方にこのプロジェクトに興味を持っていただいて、参加して欲しいと訴えています。

 この活動は、資金を集めるためにEAGLESのトリビュートアルバム“Common Thread(93)”になり、そしてそのコンサートで久しぶりにメンバーが顔を集めたことにより、再結成に繋がっていくことは、もう皆さんご存知だと思います。

 また、Don Henleyの非公式盤「One of These Nights」はウォールデンの森プロジェクトのベネフィットコンサートでした。但し、私の記憶違いでなければ、この時同時に、家庭に余っている缶詰が1つや2つは有るだろうから、困っている人達の為に持ってきて、って呼びかけていたと思います。

 ウォールデンの森だけが地球上で大切な自然なのではないですが、身近なできることから行動を起こしたいものですね。


* ソローは広くナチュラリストとしてしられています。彼の生きた時代は奴隷問題や産業革命の時代でした。そういった環境の中で生まれた様々の葛藤から、文明社会と距離を置くことで、人間本来の姿を取り戻そうということだったのでは。彼の著書を読んだわけではないので、あくまでも推測です。
* Don Henley 主催Walden Woods ProjectのHP:http://www.walden.org/





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