= ビニールレコードとCD =


 86年頃を境にレコードは音楽メディアとしての主役の座をコンパクトディスク(CD)に奪われました。それを考慮すると、現在の30歳台前半でビニールレコードとCDで育った世代とに分かれるのではないでしょうか。勿論、上に多少歳の離れた兄姉がいる方はレコードの記憶が有ると思います。レコードをかけている時に飛び回り叱られたとか。。。

 一方、CDはレコードと比較して傷に強く、手軽で半永久的にもつということでした。個人的には、この手軽感とビデオクリップが結びついて、音楽の寿命をいっそう短くし、使い捨て感を強めたのではと思っています。

 ところが、最近になってCD/CDRの寿命も数十年であるということが巷で言われ始めています(勿論、保存方法で左右されますので、風通しの良い日陰で保存してください)。これはCDのデータ記録面が腐蝕に弱く、大気中の水分を吸って錆び、データが失われるためだそうです。昔から塩焼き煎餅を食べた手でCDを触るなとは言われていましたが。。。。

 またデジタルコピーの問題からコピーコントロールCD(CCCD)やDVD-AUDIOなど様々な試みがされています。今のところDVD-AUDIOが普及する兆しは有りませんが、CDが次世代の音楽メディアに取って代わられる日も遠くなさそうです。

 逆にレコードはクラブのDJ用途から始まり、次第に一般の音楽鑑賞者から、そのアナログの音質が見直されて、息を吹き返してきています。保管を上手くすれば、CDよりもずっと長持ちします。紙ジャケットは黴ますので、なるべくジャケットカバーを使用しない方がいいそうです。レコード自体も黴が付きますが、後述の方法で取れますので(但しレーベルは無理なので気を付けてください)、保存袋を使用した方が良いでしょう。LPの保存袋は入手できます(シングルやEPは難しい)。

 レコードプレーヤーは安い物で5000円程度から出ていますね。レーザー針のプレーヤーだと、針の交換が要らないのと、レコード盤が擦り切れないそうですが、ゴミを完全に取り払わないとノイズが出るのと、まだやっと100万円を切る高値だそうです。

 勿論私はレコード世代ですが、自分の部屋が畳み敷きだった為、振動をもろに受け、レコード鑑賞中に部屋を歩けなかったので、このレコードをかけることが非常に嫌いです。買うと直ぐにテープに落として聴いていたので、新品で買った物は、かなり良い状態で残っています。

 そして埃取り、若い方達はレコパックなんて商品を知っている人は少ないと思います。今でも中古でレコードを買うと、必ず木工用ボンドでパックをして(水性の接着剤の為、レコードを痛めず綺麗に剥がれます、レーベルの汚れは紙なんで駄目です)、溝まで入っている埃を取り除いてからターンテーブルに置いています。この方法だと黴も取れますが静電気が発生するので、その対策にスプレーが必要になります。

 当時はいろいろな埃取り方法が雑誌に紹介されていたので試しました。ガーゼや日本手拭を濡らして拭くと、レコードの溝まで繊維が入ってゴミを取ることができます。今では関西の某社がメガネの超音波洗浄機を改良してレコード洗浄機を販売しています。10万円ぐらいだそうです。他にもレコードの反りとか苦労しました。

 一時期、好きなレコードをもう1枚中古で安く買ってきて、ジャケットをポスター代わりに部屋に飾っていたことも有りました。私は有りませんが、ジャケットで判断してレコードを買うなんてことは、30x30cmのサイズだからこそできたのではないでしょうか。

 そのレコードも、置き場所が無くなり、貴重な物意外は手放し、一時期の半分の200枚程度しか所有していません。CDですら置き場所が無くなってきました。

 皆さんもレコード・CDの置き場所に苦労なされていると思います。もし面白い保管方法がありましたら、ご伝授ください。




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