= Desperado もしも彼女なら... =
前編でEAGLES的解釈を試みたので、リンダ(或いはカレン)的解釈を加えてみましょう
ならず者よ、正気になるんだ
長いこと塀にまたがったままじゃないか
頑固者め、理由があるのもわかるが
お前を喜ばす物は諸刃の刀、どのみち傷つく
上のEAGLES編では“塀にまたがる”と素直に解釈しましたが、塀の向こうとこっちの2つの世界に足を掛けている状態とし、更にそれを“女を二股かける”と解釈します。
すると、男に惚れているが二股を許している気の弱い女が、“私の方をもっと見て”“今はよくても、そのうち傷つくのよ”と言っているように取れるではありませんか。
ダイヤのクィーンは駄目だ、お前には手に負えない
ハートのクィーンが、お前の一番のはずだろ
目の前に置かれた物だって素晴らしいのに
お前は手に入らない物を欲しがるのだな
彼女の目には、ダイヤのクィーン、もとい、派出で目立つ女に、彼の心が至極なびいているように見えるのでしょう。世の男どもが、必ずしもゴージャス○姉妹な女にたわわになるわけではないですが、よくあることです。
そして彼女は、“美しい薔薇には棘がある”“凡庸だけど、私の良さに気付いて”と訴えているのです。
ならず者よ、若さは取り戻せないのだよ
痛みと飢えが、お前を安らぎへ導いている
そして自由、それは巷で語られているだけ
お前は孤独に囚われているのだ
ここでは、“もう若くないのだから、何時までも浮いてばかりいちゃ駄目”って解釈できないでしょうか? “本当の自由って何?そんなのまやかしよ”ってか?
原詩中の“HOME”は“家庭”とも訳せますね。遊びと仕事で疲れて果て、誰も居ない暗い部屋に帰り、ふと家庭のぬくもりに憧れる。独身男性の彼方、この言葉に背筋が凍るなら、まだ若いのかもしれません、遊び足りないって…
冬に、お前の足は寒さを感じないのか?
空は雪こそ降らないが、太陽も輝かず
昼と夜を区別することも難しい
お前は、感情の高低も全て無くなるのだ
感覚を失っていくことが、楽しいかい?
“寒くないの?貴方は騙されているのよ、だんだん感覚が無くなっていくのが分からない?そんなのおかしいわ…”
もうこうなったら、男の心を取り戻すのに必死です。
ならず者よ、正気に返るんだ
その塀から降りて来い、心の扉を開け
雨かもしれない、でもお前の上には虹が架かっているじゃないか
誰かに愛してもらえ 、その方がいい
愛してもらえ
誰かに愛してもらうんだ
手遅れになる前に
“私だけを見て、戻って来て”“愛しているのよ、お願い、早く…”
ここまで奥を読むと、もう言葉は有りません…
そこの彼方、戻ってあげてください…
作者の下を離れて、作品が一人歩きをすると、色々な解釈を足されることがあります。特にこの曲は、こういった解釈もできる為に、男女問わずカバーされるのでしょうか?
あとは、ひさちゃんの誤訳集におまかせいたします。(笑)