＝ 空飛ぶブリトー楽隊、お題いただき！ ＝
ByrdsやPasons編で述べた様に、FLYING BURRITO BROTHERS（以下FBB）はもともとGram Parsonsが彼の音楽スタイルであるカントリーロック確立の為に、ByrdsからChris Hillmanを引き抜いて作ったものです（但し、バンドの基礎はInternational Submarine Bandに有ります）。
ですから、Parsonsが抜けた後のFBBは炭酸の抜けたコーラかもしれません。いえその後に出した１枚のアルバムまでは評価に値するバンドだったようです。
この頃のHillmanの写真を見たことがありますか？若かりし頃、彼は痩せていて、意外と２枚目顔でした。 Byrdsでも控え目で目立たなかったHillmanにとっては自分を売り出すチャンスだったわけです。
ところが、Hillmanは、この時期、自分に自信がなく、バンドのフロントに立つことを避け、Byrdsの頃から面識のあったRick
Robertsを連れてきたのです。
実際Hillmanが本格的にソロに取り組むのはManassas、Souther Hillman Furay Band、McGuinn Clark & Hillman、そしてMcGuinn & Hillmanを経てからでした。
Robertsのボーカルは、Hillmanよりも受けが良い声質だったと聞いています。残念ながら当方はRick
Robertsまで手を広げていないので、詳しくは知りません。
アルバム「The Flying Burrito Bros (71)」をリリース。新生FBBはParosnsの元を離れ、のびのびと（？）彼らの演奏を披露し、灰汁は抜けましたが、今までとは違ったFBBを作ることに成功します。ところが、このアルバムの後にSneaky Pete、Bernie Leadonが次々と脱退してしまいます。
Peteの代わりにShilohからAl Parkinsを引き抜き、Leadonの代わりにKenny Wertzを加えますが、最終的にHillmanはParkinsを連れて、Stephen
Stills率いるManassasに行ってしまいます。そしてオリジナルメンバーはいなくなってしまうのです。
Hillmanらが抜けた後、2年ほどRick Robertsが引っ張ってツアーを続けるようですが、その後あえなく解散。
現在のFBBは途中で脱退したSneaky PeteとChris Ethridgeが再会して、Gene
Parsonsを加えた活動にFBBの名前を使ったところからきています。そしてアルバム「Flying
Again(75)」をリリースした後は、ライブ盤を中心にリリースしています。
現在のFBBをFLYING BURRITO BROTHERSと呼べるかどうかは皆さんの判断にお任せしますが、Gram
Parsonsの志を継いだバンドでは無いと思います。Hillmanがバンドを継承し続けていたら、違ったのかもしれませんが、また彼にはその権利があったわけですが、今の彼にはその肩書きはどうやら必要無いようです。
「Farther Along」(68)
Gram Parsons(Guitar/Vocal/Keyboard)
Chris Hillman(Guitar/vocal/Mandolin)
Sneaky Pete Kleinow(Pedal Steel Guitar)
Chris Ethridge(Bass)
*No regular drum
「The Glided Palace of Sin」(69)
上記のメンバーに、Drumは50%を元ISBのJon Cornealが、残りをセッションドラマーで補う。
「Burrito Deluxe」(70)
Gram Parsons(Guitar/Vocal/Keyboard)
Chris Hillman(Vocal/*Bass)
Sneaky Pete Kleinow(Pedal Steel Guitar)
Bernie Leadon(Guitar/Vocal)
Michael Clark(元Byrds) (Drum)
「Flying Burrito Brothers」(71)
Chris Hillman(Vocal/Bass)
Sneaky Pete Kleinow(Pedal Steel Guitar)
Bernie Leadon(Guitar/Vocal/Banjo)
Michael Clark (Drum)
Rick Roberts(Vocal Guitar)
「Last of Red Hot Burritos」(72) 71年のツアーライブ盤
Chris Hillman(Vocal/Bass/Mandolin)アルバム発表前に脱退
Rick Roberts(Vocal/Guitar)
Al Perkins(Pedal Steel Guitar)アルバム発表前に脱退
Kenny Wertz(Vocal/Guitar/Banjo)
Michael Clarke(Drum)
Byron Berline(Fiddle)
Roger Bush(Acoustic Bass)
このメンバーではツアー（73〜74年）のみです
Rick Roberts(Vocal/Guitar)
Kenny Wertz(Vocal/Guitar/Banjo)
Byron Berline(Fiddle)
Roger Bush(Acoustic Bass)
Alan Munde(Vocal/Guitar)
Don Beck(Pedal Steel Guitar)
Erik Dalton(Drum)